労働者を守る労災保険
企業に雇用されて働いている従業員は、労災保険に加入しています。労災保険というのは、社会保険の一環として定められている保険の1つで、労働者災害補償保険法という法律が根拠となっているものです。労災保険に加入していれば、勤務中に事故が発生して負傷した場合などに、一定の補償を受けることができます。労働者の生活を支える上で、欠かすことのできない制度なのです。
労災保険の詳細について、一般の会社員などは正確な知識を持っていないことが多いです。事故や疾病といったトラブルが発生しない限り、あまり関わることのない保険なので、特別な知識を持っていなくても困ることは少ないのですが、万が一のトラブルが発生した場合に慌てないようにするには、あらかじめ知識を身につけておくことが大切になります。
労災保険というのは、勤務時間の負傷に限定されるものだと考えている人もいますが、勤務時間に限られるものではありません。特に重要なのは、自宅から勤務先までの間、すなわち通勤途中に事故が発生して負傷したという場合でも、労災保険による補償を受けることができるのです。労災保険が適用される範囲について、正しく認識しておく必要があります。
勤務時間中であれば、判断が分かれるケースは少ないのですが、通勤途中の場合は注意しなければなりません。正規のルートを取っている場合は問題ありませんが、途中で寄り道をして負傷した場合は、対象外となってしまうケースがあるのです。